2007年4月18日水曜日

消失短編(1)

花言葉


あの時。彼は迷った挙句エンターキーを押さなかった。
彼は私を選んでくれた・・・?それは私の思い込みだろうか。
彼はあの後入部届けを書いてくれた。私はとても嬉しかった・・・。
彼と同じ時間を過ごす事が出来る。幸せだった。今のままでも私は十分。
でももう一歩を踏み出してみたい・・・。そうだ。プレゼントを贈ってみよう。
それに私の想いを込めて・・・。次の日の部室。
私は彼に送る花を用意して待っていた。
・・・・・・。
彼がやってきた。思わず胸が高鳴る。
「これ・・・。少し早いけどクリスマスの・・・」何とか勇気を出し声を絞り出す。
「コスモスか・・・。この時期に珍しいな・・・。ありがとう大事にする」
渡す事が出来た・・・。それだけで十分。
コスモスに込められた私の想いにいつか気付いてくれたらいいな・・・。
今はまだ・・・。このままでも。





コスモスの花言葉・・・。それは・・・「愛情」

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